詩集「アドニード」Ⅲ
草の上で食べなさい
急いで
さもないとある日
草が〔伸びて〕きみの上で食べることになるよ。
☆
死んで埋葬された女
むしられた花
半狂乱の恋人。
☆
もしぼくに妹がいたら
ぼくは君を妹より愛しただろう
もしぼくが世界中の金をもっていたら
ぼくはそれを君の足元に投げるだろう
もしぼくにハーレムがあったら
きみはぼくの一番のお気に入り。
☆
ぼくは
ぼくの本(リーヴル)より
君の唇(レーヴル)がずっと好き。
海の楽園
・・・そして
エヴァは一人の
天使と一つの
島で暮らしていた
・・・そして
天使の青い服はイラクサの中に投げ捨てられた。
訳注:エヴァ(EVE)と天使(ANGE)と島(ILE)を合わせると、EVANGILE(福音書)となる。
☆
宣戦が布告された
ぼくは両手で
ぼくの勇気を捕えて
それを絞め殺した。
☆
もっともよく守られた秘密は
決して尋ねられたことがない秘密だ。(続)